スターバックスから学ぶ「接客」ビジネスのすごさとは?
おしゃれな外観、厳選されたコーヒー、丁寧な接客、
どれを取っても一流たる貫禄を見せる「スターバックス」。
今や社会人だけでなく、数多くの生徒や家族連れも喜んで利用しているお店の一つでしょう。
以下のデータを見ればわかるように、
「スターバックス」は今最も売上が期待されているコーヒー店の一つです。
2019年7月の段階で、国内店舗数は1434店、
業界会社の売り上げは2018年10月の段階で1827億6600万円を超え、
業界内でも常に1位を記録し続けています。
出展:https://news.livedoor.com/article/detail/17164481/
スターバックスといえば、一杯300円以上はします。
学生にとっては少し高額な金額とも考えうる値段です。
100円の缶コーヒーで済ましている僕からすると少し割高に感じます。
そんなスターバックスがなぜこれほどまでに人気なのか、
その答えは「コーヒーの質」ではありませんでした。
スターバックスが、他のお店と大きな差別化を図っている点があります。
それは、お店が提供しているのが、
「コーヒーではなく、スターバックスでの体験」
にある点です。
どういう意味か説明していきます。
スターバックスがこの飲食業界で激戦の中勝ち抜いている理由の一つとして、
勝負するところの売りの視点を変えたことです。
ほとんどの飲食店、とりわけファーストフード店では「やすい、はやい、うまい」
を基礎コンセプトとしてお客様に提供しています。
しかしスターバックスは、
「うまい、はやい」はあったとしても「やすい」には当てはまりません。
かつてスターバックスも一つのコーヒーに300円もかけたら絶対に失敗するとカフェ業界では騒いでいたらしいのですが、
その値段と引き換えに、前述の通り、「体験という付加価値」をお客様に提供しているんです。
一杯300円するコーヒーを提供する上に、スターバックスでしか味わうことのできない体験をここではできるんです。
こだわった素材、ロゴ入りカップ、快適な椅子、独創的な世界観、店内の証明効果、選び抜かれた音楽、適切で素敵な店員の対応、コーヒーの香り...
時には試食品としてパンを提供していただけることもあります。
全ての示唆がどれを取っても一流です。
ただそれだけならば他のお店でも見かけることはあります。
そこで登場するのが「体験」という付加価値。
スターバックスでは、とてもお客さんとの「接客」を重視するお店です。
単純にこなされた仕事だけをこなすだけでなく、お客様が今何を要求しているのか、
何をすれば喜んでもらえるのか。
このようなことを一番考えているのがスターバックスなんです。
お客様が商品を注文して、それを作り、提供し、椅子に座って食べる。
なんてことない一連のお流れの中でも、
飲み物の置き方やフォークや皿の配置の配慮なども欠かせません。
そうした一流の接客がお客にとっての「特別な体験」として価値が生まれ、
三百円という価格設定でも納得できるんです。
いわば勝負するポイントが価格以外の接客にあるということです。
アメリカでも当然スターバックスの人気はとどまることを知りません。
アメリカでは、スターバックスで商品を注文する際に、自分の名前を聞かされます。
(実際にアメリカで注文した時に名前を聞かされました)
店員「Could you tell me your name?」
僕「Yes, I'm Sota.」
店員「Thank you! Here you are and have a nice day!」
さすがはアメリカ、対応もフランクです。
このような会話が、「ここでしかできない体験」を生み出しています。
実際にロゴの中に自分の名前を記入されることで、自分がまるでスターバックスの一つの体験をさせてもらえるような感覚になれる。その価値は「値段」でも「早さ」でもなく、お互いが感謝し合いスターバックスの体験ができる。
お客様と店員の「対話」による接客ビジネスがそこにはあります。
スターバックスは日本進出当初、顧客の利用場面を以下の5つに設定したそうです。
■朝の儀式とも言える日課の一部
■友人や家族と過ごす場
■ビジネスマンが仕事の延長で気軽に交流を深められる場
■自分へのご褒美としておいしいドリンクを求める場
■煩わしい雑事から逃れ、リラックスするひとときの場
この徹底した環境が、お客さんにとって「ここだけの空間」を作り出しています。
そしてお客さんと店員が「接客」を通じて「ここだけの体験」も実現しています。
だから今も人気が絶えないのですね。自分もこうして記事を書きながらそのスターバックスのすごさを再確認できました。
久しぶりにまた行こうかなあ、皆さんもこのようなことに目を向けながら、
スターバックスに足を運んではいかがでしょうか。