僕史上最強の”絆”を感じた団体〜その2〜
このお話はその1からの続きになります。
最初から見たい方はこちらからご覧ください。
それでは始めます。
何をしても問題しか起きなかったブラック英語研究サークルをよそに、
僕はそのModel Production(通称MP)という団体に参加することに決めました。
実際、あなたは演劇をした経験とかはありますか?
と聞かれれば、
僕は即答で「NO」と言います。
お芝居を見たことは何回かありますが、実際にステージに立って演じたり、舞台で活躍した経験は全く言ってありません。
完全なる未経験者です。
ただでさえ難しいであろう演劇を、しかも英語でするときました。
もうレベル的には頂点クラスで難しいでしょう。
実際にまだ一度も経験していないのにそんなことを思っていました。
けれど、何故かはわかりませんが、
この団体なら、僕の本当に欲しかったものが見つかる。
そんな期待を感じずに入られませんでした。
ではまず、MPという団体は何をするところなのかを説明をします。
モデルプロダクションは、 "演劇を通じて英語を学ぶ" という理念に基づいて、ブロードウェイでの舞台経験をもつ、故Richard A. Via氏によって設立された、大学生による団体です。
アメリカのプロ俳優養成学校で演技を学んだMP第1期生である奈良橋陽子氏によって理念が継承され、現在に至ります。
加瀬亮、川平慈英、中村雅俊、藤田朋子、別所哲也、そして故 今井雅之、塩屋俊など、多くのプロの俳優を輩出していることで知られています。
詳しい説明はこちらで掲載されています。
model-production.jimdofree.com
説明からもわかるように、
「学生だけで舞台の構成や準備、演劇など多岐にわたる活動を行う団体」
というわけなんです。
.........すごすぎる。
冗談抜きでこの団体は本物だと、ネットで調べただけの情報でもう感じていました。
しかも準備も全て英語で活動していると聞いたので、本格的な英語団体なんだなと感じました。
しかもですよ、プロフィールで紹介されているスタッフメンバーの大学一覧がこちら。
、、、なんだこのエリート集団w
ほとんど偏差値70超えの超名門大学揃いじゃないか、、、
しかも、大学の中でもトップの東京大学の学生が「どうもこんにちは」くらいの感じで普通にメンバーとして所属しています。去年は理三の人もいたとかいなかったとか。
いくら人の価値は大学の名前で判断するべきではないと思っていたとしても、こうもトップ大学の数々を前にしてこられたら流石に気にしてしまいます。
というか僕は思いました。
「これ、僕やっていけるの?」
当然ですが、僕はこんなに頭の良い大学に所属しているわけではないし、英語力もこの人たちに比べて明らかに劣っています。
ならば英語力では無理でも、僕は絶対音感を持っていたので多少ピアノは弾けました。
ならば音楽的センスで少しは対応できるかなと思っていましたが、
そうだ、東京藝術大学の人たちがいるんだった、、、、
東京藝大の音楽科の生徒のレベルは日本トップクラス。
僕の友達にも何人かいますがヨーロッパに音楽専門学校に修行しに行ったり、小学校の頃からショパンの曲「革命のエチュード」を難なく弾けたり(あれめちゃくちゃ難しいです)、基本的に天才と才能の塊の人が集まるイメージでした。
そんな人たちもこのMPにいるんです。もはやこの地点でレベルが普通じゃない。
最初は自分もなんとかやっていけるだろうと楽観主義な僕はそう思っていましたが、この現実を知ってから一気に不安になってしまったのです。
僕が初めてMPに参加した初日。
この日は、自分はどの役職に決めるのかのオーディションがありました。
オーディションといっても、英語で自分の自己紹介をして、自分の特技などを1分間で披露する。そのあと音楽に合わせてみんなで簡単なダンスをする、といった思っていたよりも簡単な流れです。
「ああ、このくらいなら僕にもできそうだ。」
楽観的な僕はそんな感じに気楽に構えていました。
が、大事なことを忘れていました。
この人たちの英語力ヤベエ、、、
3年間くらい留学してきた帰国子女くらいの流暢さで英語を話し、しかも英語だけじゃなくダンスの表現力もあって場慣れもしている。
この人たちのすごいところは単純に頭がいいだけでなく、基本的な人間のスキルが高いんです。しかも必ず一人一つは誰にも負けない才能を持っている。本当に個性的な人たちが集まっている団体でした。
このオーディションを終えて、初めて生のMPを知ることができました。
あまりのレベルの高さに圧倒はされたものの、自分の心は満たされている感覚でした。
なぜなら「その1」でも話したように、私はひどく疲弊するようなサークルにもともと所属していました。
けれどここはまるでそういった「精神的ストレス」を全く感じさせないくらい、みんなの雰囲気が和やかで明るい空間でした。
ダンスをした時もみんな心から自分を表現して、一つになれた時に大きな声で笑いあえる。わずか1日目にしてこうもみんなの心の距離が近づけるとは思いもしませんでした。
「大丈夫、ここなら僕はきっと素晴らしい思い出を作ることはできる。」
最初にあった不安、トップクラスの大学群についていけるかの心配はありましたが、
このMPの人たちはみんなが尊敬し合い、笑い合い、楽しめる雰囲気を持っていて、いつの間にがそうした自分の不安は消えて行きました。
「これからどんどん自分も成長していこう。」
そう思っていました。
けれどその時、僕にはある問題を一つ抱えていたんです。
それはMPの活動を続けていけるか本気で悩んだほどに、、、
→その3に続く