僕史上最強の”絆”を感じた団体〜その3〜
前回の続きです。
このお話はその1、その2の続きですので、まだ見ていない方はこちらも合わせてお読みください。
それでは始めます。
一年生の時に入ったブラックサークル 、半ばそこから逃げるように参加したMP、そしてオーディションを受けて衝撃を受けた仲間のレベルの高さ。
実際このMPは全ての活動を英語でするとともに、5月に行われるステージに向けて舞台をみんなで作り上げるというものです。
オーディションが行われたのは2月。つまり、公演までわずか100日たらずという期間で準備をするということになります。
たったの100日です。
なんか情熱大陸の特番にありそうな感じですよね。
たった100日でも、このメンバーなら僕は絶対に成功すると最初から思いました。
だってこの団体は本当にすごい。
初日のオーディションだけでも刺激になることしかなかった。
これから頑張ろう、そう思っていました。
しかし僕はあることを忘れていました。
それは、自動車免許をこの春に取得しなくてはいけなかったこと。
ちょうど三月のシーズンに短期で自動車免許をとることは決めていて、すでにお金をもう支払った状態でした。なのでもうその期間を変更することができない。できたとしても、もう他にとる時間がない。
自動車免許の最短の取得時間でも20日はかかります。
つまり、MPの活動が始まっても20日間は全く参加できない状態が続いたのです。
しかも、3月といえばサークルの新しい役職を決める時。
前に所属していたブラックサークルも、先輩のただならぬ圧力で未だやめられずにいました。(この状態でやめたらマジで殺しにこられそうな勢い)
僕も大学2年生になる前で、不幸なことにもサークル大会の総合運営実行委員長を務めることになってしまったのです。最初は即答で断ったのですが、人数の関係と適任が僕しかいなかったので、どうしても僕がならざるを得なかったんです。
今の僕の状態を確認します。
1、自動車免許を取るため、20日間はMPの活動に参加できない。
2、ブラックサークルの大会運営実行委員長に選ばれる。しかも仕事は超激務。
3、ブラックサークル自体の人間関係は最悪な状態。
厳密にいえばもっとたくさんありましたが、大まかに言ってもこれほどの問題をしかも同時に抱えていました。
正直、早めの段階でMPの方は辞退した方が、MP側の迷惑にもならないしベストな選択なのではないのかとさえ思いました。
MPも、いくら優しい人たちばかりでも20日間もいない人をわざわざ受け入れてくれるとは思っていませんでした。今思っても、あの状態は異例中の異例だったと思います。
けれど、MPの人たちは僕にこう言ってくれました。
「どんなに君が今大変な状態だったとしても、ここで今君がMPをやめたらずっと後悔するかもしれないし、僕たちも悲しい。1回でもいいから活動に参加してみて、それでも無理だと思ったら君の判断に任せる。僕たちはいつでも君のことを待っているよ。」
いやあ、、、、、、
ほんと、すげえなMPって、、、、
本当にいい人たちだな、、、、、
人間の温かみや優しさって口でいうのは簡単だと思います。
実際、口先だけでこのような言葉を投げてきた人たちは過去にも何人もいます。
けれどMPは違う。
本当に心から、内面からあふれんばかりの気持ちを僕にぶつけてきてくれたのです。
人と人が本当の意味で信頼し合い、絆を作るって本当に大変なことですし、お互いの覚悟がなければそもそもできない。
けれどMPの人たちは自分が今まで見てきたどの集団よりも純粋で、楽しむことに貪欲で、愛に包まれた信頼を大切にする。
僕はこれを逃したら一生後悔するなと、MPの人たちの言葉で気づかされたのです。
僕は決心しました。
確かに実行委員長の仕事もやり、もともと20日のビハインドを持った状態でMPに参加し、かつ自分の生活のこともある。
当時の僕の持てるキャパは完全に超えていたと思います。
緊迫度でいうと大学受験と同等かそれ以上。
けれどやってやる。
せっかく決意したのに、ここで諦めてしまっては元も子もない。
自分を裏切らないためにも、厳しく険しい道を自分は選択したのです。
結局自動車免許は最短20日で難なく合格し、さっさと免許を取り終えた後にMPに再び参加しました。
とは言っても20日のブランクがある。ほとんどは僕のことは知らないだろうし、そんな僕を受け入れてくれてついていけるのだろうか。
やはり決意はしても不安はぬぐえません。
初めてMPの活動場所にきて僕はその扉を恐る恐るあけました。
するとMPのメンバーはいきなり僕を抱きしめて強く、誠意を込めて、
「おかえりなさい。」
こう言ってくれました。
これ漫画の最終回かなにかですか?
本当にこんな友情ってあるんですか?
急に自身の体の力が抜け、そのまましばらく放心状態だったことは、
今でも鮮明に覚えています。
本当にこの人たちに出会えてよかったなあ、、、
まだ始まったばかりなのに、もうそんなことを感じている自分がいました。
いよいよ本格的なMP活動、始まります。
→その4へ続く