1日16時間勉強!?とんでもなかった中国の高校生活
今僕はアメリカに留学をしていますが、国によって教育の携帯が大きく違うということを感じています。
先日、僕の友達である、中国の留学生と「教育の形態の違い」について話す機会がありました。
中国の教育ってどんな感じか皆さんご存知ですか?
中国では人口が日本に比べて圧倒的に多く、受験戦争も日本の比ではありません。しかも大学入学できるか否かの一発勝負で、今後の人生を大きく左右させるので、高校での勉強とその成績が非常の起きな影響を与えます。
中国の大学受験は「高孝」と言われる、日本でいうセンター試験のような共通試験があり、その成績で大学の合否が決まります。
今回は中国人の友人から聞いた「中国人の高校の勉強」について話して行きます。
①とんでもなかった勉強量
確かに日本の受験生も特に高校3年生は毎日勉強で非常にストレスがかかります。
しかし中国はその比ではありませんでした。
僕の友達の話では、
「朝6時半に学校に行き、午前は5時間授業、午後は6時間授業の計11時間。そして膨大な宿題が出されて基本的に平日の睡眠時間が3時間程度ある。」
おそらくここまでさせる学校は日本ではないでしょう。
中国ではこれが一般的で、ほとんどの学生は学校で宿泊することが多く、自分の自由な時間を取る暇はほぼないそうです。
「一番きつかったのは、高3の秋。週に3回くらい入試の模試を解かされ、午後にはその解説と解き直し、見直す時間も十分に取れず100回以上の模試を受けさせられた。あれには正直学校を止めようと決意したこともある。」
おそらく同じ条件で日本の学生にさせれば間違いなく大半が高校を退学します。
学校と塾を合わせてもここまで模試を受けることは日本ではありません。しかも試験のほとんどが専門的な知識を問われるものが多く、思考的な問題というよりは暗記を過度に重視する傾向にあります。
模試の見直しをして対策を取る時間も十分に与えられずただ回数をこなされ、睡眠も取れないため勉強の質も日に日に落ちていったそうです。
②1日16時間勉強をこなす中国の高校生
僕が受験時代に一番勉強していた時でもおよそ10時間くらいでしたから、これを高校1年生からさせるとなると計り知れないストレスになります。
部活や習い事をする学生もいたそうですが、大半はずっと勉強するパターンだそうです。
16時間勉強するのは学校の授業と学校の宿題をこなす時間。それに自分の自習学習を加えると18時間に登ることもあるそうで、1日の睡眠時間はおよそ3時間しか取れないのが現状です。
しかしほとんどの中国の高校生がそのスケジュールをこなすため、自分だけ勉強せず遊びに行くといったことにはあまりならないそうです。勉強に対する集団意識は日本と似ている部分があります。
常にストレスがかかっている状態で勉強をさせられ、中には「酸素マスク」をつけて集中度を高める対策を取る学校もあると聞きました。本当に恐ろしい世界ですね。
③そもそもなんでそこまで勉強する必要があるか
まず一番の理由としては、文部科学省が定めた高校教育の範囲が広いということ。
大学試験も一律で受けさせるため、その基準を満たす勉強量を高校のうちにしなくてはいけません。
そして日本の「浪人制度」というものが中国にはありません。全てのテストが一発勝負で、その試験に受からなければ今後の人生を大きく左右してしまうことになってしまいます。今野の未来のためにも、たとえ辛くても我慢して乗り越えなければなりません。
中国は日本に比べて人口が多く、競争率が非常に高いです。中には子供の受験で将来が決まってしまう過程もあり、いいところに就職しなければ家族の生計を立てることができない世帯も存在します。なんとしてもこの試験をパスし、安定した職を探すためにこの長時間勉強が必要になってくるのです。
友人は、
「もうあんな地獄のような高校生活には戻りたくない」
とつぶやいていました。そこまで勉強をしいられる生活は今までしたことはありませんが、想像するだけで絶望してしまいます。
勉強はそもそもなんのためにするのか、誰のためにするのか、そういうことをこの友人の話から学ぶことができました。
結局あれほど丸暗記していた膨大な量も、一年もすればほとんどを忘れてしまう。やはり詰め込み授業には限界があるのかもしれませんね。僕も使わなくなった瞬間、例えば世界史や古典の知識なんてほとんど忘れました。未然形がどうたらくらいしか記憶にありません。
センター試験がなくなり、新しい試験が導入されていきますが、果たして日本はどんな教育をすることになっていくのでしょうか。
正直なところ、今の教育に関しては日本も中国も不安が多く残りますね、、、